下着を見ると、デリケートゾーンから膿が出ていた!しかも臭い!
という経験をされた方はいませんか?
普段と違ったおりものが出ていると、もしかして性病!?と不安にってしまいますよね。
- デリケートゾーンから臭い膿が出てくる原因
- デリケートゾーンから臭い膿が出てきた時の対処法
このページの目次
デリケートゾーンから臭い膿が出るのは性感染症(性病)の疑いがある
デリケートゾーンから臭い膿が出てくるケースは、性病が原因である可能性が高いです。
白色の膿「クラミジア」
主に性行為を中心とした粘膜や体液の接触で感染する可能性があるクラミジア。
感染率が高く、感染初期は症状が出にくいのも特徴です。
白色の膿が出てきたら、クラミジアに感染していることが考えられます。
おりものの臭いなど | おりものがやや生臭い。いつもより量が多い |
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具体的な症状 | 子宮頚管炎を発症し下腹部に痛み。外陰部に軽いかゆみと腫れ。排尿時と性行為時に軽い痛み。不正出血も見られます |
感染原因 | 粘膜同士の接触、分泌液・血液・唾液などの体液からの感染、避妊具をつけない性行為 |
治療法 | 抗生剤を飲み、2週~3週後に様子を見る |
泡状で黄色~黄緑の膿「トリコモナス」
トリコモナス原虫という肉眼では見えない原虫が膣内に入り込むことで観戦するトリコモナス。
性行為を行う年代だけでなく、子供からお年寄りまで感染することがある性病の一種です。
おりものの臭いなど | 魚が腐ったような臭い。黄緑色で泡状のおりものが大量に出る |
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具体的な症状 | 膣や外陰部にかゆみと痛み、灼熱感。排尿時と性行為時に痛み |
感染原因 | 性行為と性器同士の接触。トリコモナス原虫の感染力が高く、トイレの便座、タオルでの感染も |
治療法 | 抗生剤を飲む他、膣内に直接投与し、最低1週間治療をします。パートナーがいる場合は同時に治療を行っていきます |
痛みがあって黄緑の膿「淋病(淋菌感染症)」
クラミジアの次に感染者が多い淋病(淋菌感染症)。
症状はクラミジアと似ていて、同時感染することもあります。
感染経路もほぼ同じですが、それぞれ膿に違いが見られます。
おりものの臭いなど | 黄緑色の濃いおりものが増え、おりものに生臭さが感じられます |
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具体的な症状 | 子宮頚管炎を発症し、外陰部に軽いかゆみと腫れ、不正出血。頻尿などの膀胱炎の症状も |
感染原因 | 通常の性行為、口を使った性交。感染者が使用したタオルや便座での感染も |
治療法 | 注射を使って抗生剤を投与。クラミジアとの同時感染では、抗生剤を服用する場合もあります |
性行為以外が原因の黄色い膿「細菌性腟炎」
デリケートゾーンから臭い膿が出る原因は、性行為だけではありません。
ストレスや自浄作用の低下により細菌が増えることで発生する細菌性膣炎は、性感染症のなかでも特に強烈な臭いを発します。
おりものの臭いなど | 灰色、黄色もしくは黄緑色、水っぽくてネバネバしたおりものが増える。臭いは強烈な生臭さが特徴で、魚の腐った臭いに例えられるほどです |
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具体的な症状 | 外陰部にかゆみ。膣内が炎症を起こし痛みや不正出血を起こすことも |
感染原因 | 膣内を守る善玉菌が減少し、雑菌が増えて炎症を引き起こします。善玉菌減少の原因は膣の洗いすぎや免疫力の低下、ストレスなどが主な原因です |
治療法 | 膣の洗浄と抗生剤の服用、膣内に錠剤を挿入。外陰部がかゆい場合は塗り薬で治療 |
突起物や腫れからの膿「毛嚢炎・バルトリン腺炎」
膿のようなものが下着に付いて臭いを発するのは、おりものだけが原因ではありません。
炎症を起こしたデリケートゾーンのできものから膿が出た可能性も考えられます。
おりものの臭いなど | おりものがやや生臭い。いつもより量が多い |
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具体的な症状 | 子宮頚管炎を発症し下腹部に痛み。外陰部に軽いかゆみと腫れ。排尿時と性行為時に軽い痛み。不正出血も見られます |
感染原因 | 粘膜同士の接触、分泌液・血液・唾液などの体液からの感染、避妊具をつけない性行為 |
治療法 | 抗生剤を飲み、2週~3週後に様子を見る |
毛嚢炎(もうのうえん)
毛嚢炎はデリケートゾーン付近の毛穴の奥に最近が入り込み、炎症をおこします。
ニキビに似ていますが同じものではなく、中に溜まった膿が出たときに臭いを発します。
おりものの臭いなど | おりもの自体に影響はありませんが、毛嚢炎から出た膿に生臭さがあります |
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具体的な症状 | 毛穴周辺に膿を持った赤いぶつぶつができ、赤みがあります。押すと痛みがあり、かゆみはありません。毛嚢炎の丘疹は1個から数十個が集まっている場合があります |
感染原因 | 毛抜きなどでムダ毛処理をした際に、毛穴にブドウ球菌が入り込んで発症します。ブドウ球菌は皮膚に存在する菌ですが、汗をかいて湿った状態が続くと中に入り込みやすくなります |
治療法 | 抗生剤の服用と抗生剤を含んだ軟膏を塗り治療します。ひどい場合には切開を行って膿を出してから抗生剤の服用などを行います。数が少ない場合は自然に治ることも |
バルトリン腺炎
毛嚢炎はデリケートゾーンの皮膚表面にできるのに対して、膣の入り口付近に発症するのがバルトリン腺炎です。
性行為の際に潤滑液として分泌される粘液はバルトリン腺から分泌されますが、粘液が分泌される穴が細菌による炎症により塞がれてしまったときに発症し、膿が溜まります。
おりものの臭いなど | 外陰部が赤く腫れ、強い痛みも。症状が進行すると腫れによって圧迫され、歩行困難な痛みと排泄がスムーズにできない症状を引き起こします |
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感染原因 | 陰部に常在するブドウ球菌や、膣周辺で繁殖してしまった雑菌、クラミジアや淋病の菌がバルトリン腺に入り込み、炎症を起こして出口を塞いでしまうことが原因です。塞がったバルトリン腺内に分泌物が溜まっていくことで感染が進行します |
治療法 | 症状が軽度の場合は経過観察、または感染原因となった菌に効果のある抗菌薬を服用します。膿瘍が進行している場合は切開による排膿を行い、バルトリン腺膿瘍を繰り返す場合はバルトリン腺自体を摘出する手術を行います |
臭う膿を出さないための予防策
性交時はコンドームを着用する
性病に感染するケースの大多数は、コンドームをつけない状態で性行為に及ぶことです。
性病に感染した体液が粘膜に触れることでうつってしまうため、必ず男性にコンドームを付けてもらいましょう。
なかでも淋菌感染症は、コンドームをつけずに性行為をすると30%の感染率があると言われています。
しかし、血液や粘液、精液に触れることで感染する感染症は、口でのオーラルセックスでも感染してしまいます。
自分や相手のためにも、普段から定期的に性病検査を受けておくとより感染を防ぐことができます。
免疫力を上げる
細菌性膣炎など性病と関係がないケースでは、免疫力の低下によって雑菌の侵入を防いでいた善玉菌の活動が弱まり、雑菌が繁殖してしまうことが原因です。
デリケートゾーンの自浄作用は、風邪を引いた直後や疲労、ストレス、生活習慣の乱れでも弱まってしまいます。
免疫力を上げるには、しっかりと睡眠をとること、体を温めることや軽い運動、バランスのとれた食事が大切です。
また、腸内環境も人間の免疫力に大きく関係しています。
便秘気味の人はお通じを改善するだけでも免疫がアップするので、デリケートゾーン以外の部分も気を配りましょう。
デリケートゾーンを清潔にしておく
細菌や雑菌を侵入させないためにも、デリケートゾーンを清潔にしておくことが大前提です。
デリケートゾーンは自分で確かめにくい部分であり、無症状で性病が進行することもあるので、ある日突然異常を感じるかもしれません。常日頃から清潔を心がけておくことが大切です。
おりものシートをつけるのであればこまめに交換したり、汗をかいたらウェットシートで拭き取り、蒸れで雑菌を繁殖させない環境を作りましょう。
注意したいのは必要以上に何度も洗ったり、ボディーソープなどの石鹸で洗うことです。
洗浄力の強い石鹸や洗いすぎは膣内の自浄作用に必要な菌まで洗い流してしまいますし、こすりすぎや石鹸の刺激により傷がつきやすい状態になってしまいます。
デリケートゾーン専用の石鹸であれば自浄作用を弱めず、消臭効果や潤い効果も発揮してくれるのでおすすめです。
デリケートゾーンが膿で臭うときはすぐに病院へ行きましょう
臭い膿、普段と色が違うおりものが出てきた場合には何かしら異常が起きています。
デリケートゾーンのことはなかなか人に言えず、自分で何とか解決しようとしますが、デリケートゾーンから臭い膿が出た場合は早めに対処する事が必要不可欠!!
自分で解決しようとするのではなく、必ず病院に行って治療を受けましょう。
性感染症は婦人科ですべて対応ができます。
女性の場合、症状を放置することで雑菌や細菌が子宮内部で増殖し、子宮頚管炎や卵管炎などを招きます。
また、普段から性感染症にかからない心がけが大切です。
性行為以外でも感染する病気もあるので、予防と対策をしっかり行ってください。
また、病院・クリニックでの性病検査に抵抗がある!という方は性病検査キットを使って検査をおこなう事ができます。
詳細については別ページでまとめてあるのでそちらをご覧になってみてください↓